うさぎのうんち、重要なチェックポイント
うさぎの調子の一番のバロメーター、それがうんちです💩
食べてる量が減ってればうんちにも変化が出てきますので、普段から大きさ・色・数・形をチェックしておくことで体調の変化にも気づきやすくなります
うんちの大きさ・色
基本的には牧草をモリモリ食べてる子のうんちは大きく、黄褐色〜薄い萌黄色をしている傾向にあります
反対に、ペレットのみしか食べないうさぎのうんちは小さく、黒い色をしている傾向にあります
どれくらいの大きさのうんちを出してれば良いという明確な基準は無いですが、個人的にこの体重ならこれくらいの大きさのを出してれば充分かなと思っているラインはあります
(あくまで独断と偏見なので参考程度にしてください)
当院では、初診時の問診票に、普段の便の大きさ(調子が悪い時は今の便の大きさも)を書いてもらう欄があります
ご来院頂く前に一度測っておいて頂けると助かりますが、わからなくても院内にうんちの大きさ見本を置いてるので、そちらを参考にして頂いても大丈夫です
うんちの数
教科書的には、健康なうさぎは1日に100個以上のうんちを出すと言われています
もちろんもっと多く出す子もいると思いますが、便の大きさや形が揃っているのであれば、多く出す分には問題ありません
実際何個出してるのか数えるのは大変なので、ザッと把握しておいて貰えれば良いと思います
目安としてこんな感じです⇩
個数も初診時の問診票に書いて頂く欄があるので、ある程度で良いので把握しておいて頂けると助かります
基本的には24時間でどれくらい出てるかを見てれば充分です
時間帯によって沢山出る時間・あまり出ない時間があるので、そこで一喜一憂する必要はありません
繰り返しになりますが、日々のチェックは大雑把で構わないと思っています
たまに熱心な飼い主さんが、大きさ(何cm)・数(何個)・重さ(何g)・時間帯毎の出てる個数まで毎日記録されたりしてることがありますが、こまめに記録しすぎて人間の方が病んでくるケースが見られます
細かいデータがあるのはこちらとしてはありがたいのですが、うさぎの体調に引っ張られて人間のメンタルにも影響が出てしまうくらいなら、やらない方がマシかなと個人的には思います
データを集めるのが好き・そんなことでは病まないという、屈強なメンタル+うさぎへの変態的な愛を持つ方のみやって頂ければと思います😛
ちなみに自分は、上記の写真を撮る為に300個数えてるだけで死ぬほど面倒だったので2度とやりません(入院中のうさぎのうんちの数はある程度数えてます)
うんちの形
形がちゃんと揃ってるかもポイントになります
大きさがバラついている、綺麗な丸ではなく変な形のものが混ざっているといった場合は、お腹の調子があまり良くないことが推測されます
食欲はあっても、うんちがバラついている場合は一度は受診をおすすめします
ペレットやおやつ、サプリなどの食生活の中に問題があるケースもあります
うさぎはコロコロの硬便以外に、盲腸便というブドウのような形のうんちも出します⇩
通常であれば盲腸便は、うさぎが栄養の再吸収の為に肛門から直接食べるので私たちが見かけることは基本的にはありません
ただ、ペレットやおやつをあげ過ぎている場合、肥満や関節疾患で肛門まで口が届かない場合などは落ちているのを見かけるようになります
これを下痢だと勘違いされる方がいますが、本当に下痢だった場合はコロコロのうんちが出ずに全てのうんちが緩くなります⇩
こういった場合は非常に状態が悪いので、可能な限り早く受診するようにしてください
また、幼若なうさぎではたまに粘血便が見られることもあります⇩
こういった場合、コクシジウムなどの寄生虫の可能性があります⇩
子うさぎだと命の危険もありますので、この場合も様子見することなく早めの受診をお勧めします
ペレットの食べてる量は把握できても、牧草の食べてる量はなかなか把握が難しいです
また、うさぎは体調が悪いのを隠す生き物なので、ぱっと見元気そうでも、体調は下降気味のことが良くあります
うんちの大きさ・色・数・形に日頃から注意を払って、うさぎの体調の変化に早く気づいてあげましょう
【余談】
ウサギの顕微鏡下糞便検査をすると、酵母様真菌(Cyniclomyces guttulatulus)を良く見ます
腸管内常在菌の為、ウサギでは特に影響ないのですが、犬がウサギの便を食べてしまった場合に感染して下痢を起こす事があるようですが、まだよく分かっていません
避けといた方が無難でしょう#ウサギ #うさぎ pic.twitter.com/7IFmgJ8f9l— 獣医師 脱兎マン(25年春 大阪で開業) (@dattman2024) January 29, 2024